昨日は一歩家を出た瞬間、思わず「秋だー!」と声が出ました。
涼しくて気ん持ちいーい\(^o^)/
日差しもずいぶん柔らかくなりましたね。
子どもの頃は生命力溢れる夏とイベント盛りだくさんな冬が大好きで、秋と春はつなぎの脇役くらいに思っていたのですが、この頃は暖房も冷房も要らないこの快適さがしみじみと嬉しいです。
それにしても急ですよね!
普通徐々に気温が下がって行って、「だんだん秋めいてきたね~」みたいなやりとりがあるじゃないですか。
それがいきなり涼しい。
何なら先週が一番暑かったし、飛び回るようになっていたトンボも歩車分離に気づかず赤信号に突っ込む車みたいに「あれ? まだ秋じゃない?」って戸惑ってたと思うんですよね。
大丈夫だよ!ちゃんと秋になったよ!
過ごしやすく食べ物もおいしい秋ですが、いいことばかりではありません。
なぜなら……乗車率が落ちます。
夏は「暑い暑い」と言いながらタクシーに乗りこむ人が増えます。
冬も「寒い寒い」と言いながら以下同文。
でも春と秋って、ちょっとしたお散歩日和じゃないですか。
今までは「あーっ! 涼しいーっ!!」と言いながら乗りこんできた人々も、「このくらいなら歩こうかな♪」となるわけです。
Cちゃんだってそうです。
おかげで昨日はとーーーーーっても暇でした。
せめて5万は売り上げたい……せめて、せめて誰かあと一人乗ってくれたら……と40分粘り続け、ようやく手は上がったのですが急だったので止まり切れず、後ろの空車に持っていかれたところで気力が尽きて帰りました(T_T)
先週も今週も3連休の最終日なんてついていません┐(´д`)┌
とはいえタクシーに乗り始めた当初はコロナ真っ只中でしたからね。
走れども走れども人のいないあの状況に比べたらマシと言えるでしょう。
それに研修時期はもっと辛かったです。
タクシーに乗るために二種免許が必要なのは多くの人がご存知でしょう。
この二種免許取得のための費用は、大体のタクシー会社が負担してくれます。
もちろん取ってすぐ辞められてしまっては困るので、実際には「2年勤続してくれたら返さなくてもいいよ」としているところが多いです(もし途中で辞めたら残り月数分自己負担)。
二種免許って難しいの? とよく聞かれますが、普段から安全運転に気をつけて運転している方であれば、それほど難しくありません。
一発で合格する人は10%くらいでしょうか。
えっ、少ないじゃんって思いましたか?
「安全運転」に対する意識の高さの違いです。
自分は一発で合格できるなと思ったそこのあなた。
歩道を横切ってコンビニに入るとき、一旦停止してますか?
右左折時、サイドミラーだけでなく目視で確認してますか?
交差点やバス停の近くで停車するとき、それぞれ何メートル離さなければならないか知っていますか?
幸いCちゃん学科は一発で通ったのですが、実技試験に受かったのは実に7回目でした。
あの頃はコロナで一日の受験者数を減らしていたので、「落ちたから明日頑張る」という受け方ができず、次の試験を受けられるのは一週間後でした。
つまり、講習を受けていた時期も含めて二ヶ月以上かかったことになります。
会社に何の貢献もできていないのに保証給だけもらっている状態も、営業所に戻って来てから周りの乗務員に「おっ、今日は受かったか?」と聞かれるのも本当に辛くて、後半は試験場が目に入っただけで滂沱と涙が溢れるおかしな精神状態になっていました。
「頑張るぞ!」と思っているのに、勝手に涙が出て来て止まらないんですよ。
拭ってもきりがないので流れるままにしていたんですが、ぼろぼろ涙をこぼしながら淡々と受付を済ませて場内の試験コースを歩き回る姿は、今にして思うとかなり不気味だったでしょうね(笑)
そんなCちゃんを信じて近くの大型スーパーの屋上で切り返しの練習に付き合ってくれた上司にも、「どうやったら受かるか? そんなん受かるまで受けるだけの話や」と笑い飛ばしてくれた同僚にも、教習中はめっちゃくちゃ怖かったのに「あんたが頑張ってるのは知っとる。落ち着いてやれば絶対大丈夫やけん」と背中を撫でてくれた教官にも、頭が上がりません。
やっと合格の報告ができたとき、電話の向こうで上司も泣いていました。
そんな当時の記憶があるので、たまに売り上げが悪いくらいは「いや、でも給料泥棒だったあの頃に比べれば」という感じです(笑)
今では会社の愚痴が言えるくらいにはちゃんと売り上げに貢献している自覚があるので、諦めなくてよかったなと思っています( ̄▽ ̄)
だからもしこれを読んでいる人の中に「二種免許合格できないよー! 周りの視線が痛いよー!」という人がいたら、諦めないで頑張ってください。
あなたが気にしているだけで、周りの誰もあなたを責めたりはしていません。
時間がかかっても、売り上げでゆっくり恩を返していけばいいんです。
たまにはこうやって初心に返って、働けていることのありがたさを噛みしめるのもいいですよね。